入居前・退去時のハウスクリーニングについて解説します

賃貸の物件に引越しするときに気になるのが、入居する前にどの程度、クリーニングがおこなわれているかです。ここでは賃貸物件に引越しする前に確認しておきたいポイントや、物件に入居した後に汚れを発見してしまったらどうしたら良いのかをご紹介します。
ハウスクリーニングの種類とは
ハウスクリーニングとは、家の中の掃除をプロが代わりにしてくれることを言います。業務用の洗剤や機械を使ってプロの技で掃除をしてくれるので、自分では落とせないような汚れも落としてくれます。
ハウスクリーニングには3種類あります。
- 退去する時におこなうハウスクリーニング
- 入居中の家事代行としてのハウスクリーニング
- 物件に入居する前におこなうハウスクリーニング
退去する時におこなうハウスクリーニング
賃貸の物件から退去した後におこなわれるハウスクリーニングを、退去する時におこなうハウスクリーニングと呼びます。退去した後におこなわれるクリーニングと言うことは、部屋が空っぽの状態でクリーニングしてもらいます。
退去した後のクリーニングは、部屋の管理会社や大家さんが依頼することがほとんどです。しかし、入居者が負担する場合もあります。
居住中の家事代行としてのハウスクリーニング
入居中のハウスクリーニングとは部屋に住んでいる最中におこなうクリーニングのことです。備え付けられているエアコンなどのクリーニングは管理会社や大家さんに確認した方がよいでしょう。居住者がいる場合の清掃は、退去時のクリーニングとは異なり、家具や物などがあるので、料金が違う場合もあります。料金の確認はしっかり行いましょう。
物件に入居する前におこなうハウスクリーニング
賃貸物件に引越しする前におこなわれるハウスクリーニングは、管理会社か大家さんが依頼をします。退去後のクリーニングと入居前のハウスクリーニングは全く異なります。異なる点は、新しい借主が物件に入居する前に部屋を綺麗にするためのクリーニングという点です。新しい賃貸物件に住み始める時には、クリーニングがきちんと終わっているかを確認してください。
物件入居の際のハウスクリーニングはどの程度まで?
入居する前の賃貸物件の場合は部屋が綺麗になっているかどうかとても気になります。では、ハウスクリーニングは入居前にどのようにおこなわれているのでしょうか?
業者がやっていない場合がある
一般的には物件の大家さんや管理会社が業者に頼んでクリーニングすることがほとんどです。しかし、業者に頼んでいない場合もあります。物件の管理を大家さん自らが行っている場合は、大家さんが直接掃除していることもあります。掃除のプロが掃除をしているわけではないので、落としきれていない汚れがあるかもしれません。また、前に住んでいた人が退去してそのまま掃除がされていない場合もあるかもしれません。
入居前に内覧する際には部屋の汚れを確認しましょう
物件の入居時の内覧の際には部屋の汚れがないかどうか確認しておきましょう。後々のトラブルを防ぐことができます。入居した後だと、トラブルが起きたときに面倒です。入居前に必ず内覧して部屋を確認しましょう。
ここでは、内覧時にチェックするべきポイントをご紹介します。まずは、内覧は明るい昼間に行くか、電気をつけてもらうかで明るくしてから確認しましょう。
・壁の汚れ、しみ、傷
・エアコンの掃除がしてあるかどうか
・畳や床の傷と汚れ
・トイレの清掃や消毒
・キッチンのカビや水垢・油汚れ
・お風呂場の水垢やカビ
・ペットやたばこのにおい
・ベランダや部屋に前の住人の物が残っているか
このようなポイントを内覧時におこなってください。トラブルにならないようにするために、不動産屋さんに一緒に立ち合ってもらって、気になる場所を確認して事前に相談しておきましょう。
引越後に部屋の汚れに気づいた場合
内覧の時には見過ごして引越ししてしまった場合、気づいた時点ですぐに、不動産に伝えましょう。その際には、汚れは元からあったもので、自分で汚していないことを必ず伝えます。契約内容によって、入居した後に汚してしまった場合には、自分が負担しなければならない場合があります。
退去する時のハウスクリーニングの負担は誰がするのか
入居していた物件から退去する場合に、部屋のハウスクリーニングは費用の支払いをどこまでの負担でおこなうしょうか。一般的に退去の際は、原状復帰として、入居前の状態に戻す必要があります。ここでは、入居者はどこまでハウスクリーニングをするべきなのかお伝えします。
壁紙や畳の変色は原状復帰しなくてもよい
基本的に壁紙や畳の色の変色などは、住んでいる場合の通常の範囲内とみなされることから、入居者が費用を支払って原状復帰をすることは求められません。入居者が直接傷や汚れをつけてしまった場合には、入居者が費用を負担する場合があります。
キッチンの油汚れなどは掃除しておいた方がよい
通常の使用の範囲内にはキッチンの油汚れやカビも含まれます。しかし、あまりにも汚れを放置しすぎてしまい、汚れがこびりついて落ちにくくなってしまった場合には費用の負担が求められる場合もあります。そのため、掃除は普段からこまめに行い、油汚れやカビなどがひどくならないようにしておきましょう。もちろん、お風呂や洗面所、トイレも同様です。普段から綺麗にしておくことで費用の負担を軽減させましょう。
入居者と大家さんの間の費用負担
国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を参考にして賃貸の入居者と大家さんが負担する費用をご紹介します。
・フローリングの日焼け・色落ち
・家具の設置による床のへこみ
・電気ヤケ
・台所の油汚れ
・ガスコンロ、換気扇の油汚れ
・風呂、トイレ、洗面所の水垢・カビ
・壁等の画鋲の穴
・備え付けのエアコンの洗浄
・消毒(台所、トイレ)
・食べ物や飲み物のシミやカビ
・結露を放置したシミやカビ
・冷蔵庫下のサビ跡
・落書き等の汚れ
・タバコ等のヤニ、匂い
・ペットによる傷や匂い
ハウスクリーニングの賃貸物件での作業内容
賃貸物件でハウスクリーニングを依頼した場合にはどのような作業になるのか。それぞれの作業内容についてご紹介します。
フローリング
人が頻繁に行き来したり、物を置いたりするため、埃が溜まりやすく、小さな傷もつきやすいのがフローリングです。ハウスクリーニングの際には、汚れや埃を綺麗にし、さらにワックスをかけることで小さな傷は見えにくくなるでしょう。
キッチン・レンジフード
油汚れやカビなどがつきやすいのがキッチンです。ハウスクリーニングの際には、プロ用の洗剤を使ってこびりついた汚れを綺麗にしてくれます。また、ガス台や換気扇は分解して掃除します。普段はレンジフードの中や天井は油汚れがこびりついていてもなかなか掃除ができませんが、プロの掃除で綺麗にしてくれるでしょう。
お風呂場
カビが発生しやすく、水垢汚れがつきやすいのがお風呂場です。プロの掃除で頑固なカビも綺麗にしてくれます。住んでいるのであれば、イスや風呂桶などの水垢やカビも綺麗にしてくれるかもしれません。
トイレ
尿石の汚れなど普段気づかない汚れがついているのがトイレです。トイレの汚れを綺麗にし、コーティングもしてくれるので、普段から汚れがつきにくくなります。匂いもとってくれたり、つきにくくしてくれるそうです。
エアコン
自分で中まで綺麗にするのが難しいのがエアコンです。ハウスクリーニングなら埃やカビなどを中まで綺麗に掃除してくれます。分解してパーツを外して掃除するため、匂いも取れます。
ベランダ
外にあるので目に入りにくく、汚れていてもつい放置してしまいがちなのがベランダです。プロが掃除してくれることで、綺麗になります。風雨で汚れた窓や手すりも掃除してくれます。
ハウスクリーニングの料金相場
ハウスクリーニングの料金相場はどのような物でしょうか。料金は部屋の大きさによって変わります。それではハウスクリーニングのおおよその料金について見ていきましょう。
部屋の間取り | ハウスクリーニング料金の相場 |
---|---|
ワンルーム・1K | 20,000円~30,000円 |
1DK・1LDK | 30,000円~40,000円 |
2DK・2LDK | 30,000円~70,000円 |
3DK・3LDK | 50,000円~85,000円 |
4DK・4LDK | 70,000円~100,000円 |
ここで紹介した料金相場は目安と考えてください。部屋の汚れ具合などによって、相場よりも高くなる場合があります。また、部屋全体ではなく、一箇所だけ依頼するのであれば、料金も安くなります。依頼を考えているハウスクリーニング業者に見積もりをしてもらってください。
賃貸物件に引越しする時や退去する時には注意しましょう
ここまで、賃貸物件のハウスクリーニングについてご紹介しましたがいかがでしたか。入居引越し前にハウスクリーニングがされたかどうか、内覧の際には必ずチェックしてください。また、退去する時には、ハウスクリーニングの費用が入居者負担になっている場合もありますので、契約書もきちんと確認しておきまs。